和室と一族とアルジャーノンに花束を
とある和室界隈の配信者とその視聴者がトラブっていたので個人的な見解を書いてみようと思います。
まずは経緯を簡単に!
今回の主役である和室界隈の配信者さんは、趣味の範囲で配信なさっていた小規模チャンネルの方でした。
しかし、とある件で青汁さんと絡みがあって以来、多くの視聴者の目にとまり、急激に名が知れ渡りました。
そして、その特徴的な活動名や配信スタイルにも注目が集まっていき、徐々にファンを名乗る方々も増えていきました。
ファンを名乗る方々は団結していき、ちょっとしたコミュニティが出来ました。
さらにお揃いのアイコン画像や特徴的な活動名を真似たユーザー名にすることで一層盛り上がりを見せました。
最初は和室界隈の配信者さん自身も、応援してくれる方がいること、盛り上げようとしていることを素直に喜ばれていました。
ところが、ファンの方たちが活発化していくにつれ、次第に不快感を覚えるようになってしまったようです。
そして、いつしか敵対心を持つようになり、ファンの方たちにお揃いのアイコンや、自身の真似をしたユーザー名を使うことを禁じ、攻撃的な目を向けるようになってしまいました。
コミュニティを作ったファンの方たちはその後もお互い仲良くされているようですが、当の配信者さんとの間には溝が生まれてしまったように思います。
そもそもこのようにファン同士が繋がってコミュニティを作ることは、YouTubeに限らず様々なジャンルでよくあることです。
特に10年近くアイドルオタクをやっている私にとっては容易に理解できることです。
では、何故このようになってしまったのか?
ここから考察していきましょう。
今回生まれたコミュニティの方たちの気持ちとしては、最初から、応援と『いじり』が入り混じっていたように思います。
残念だったのは配信者側がそれを理解していなかったことです。
この現象は前々から私が勝手に
『「アルジャーノンに花束を」現象」と呼んでいるものにかなり近いと感じます。
「アルジャーノンに花束を」という有名な小説があるのはみなさんご存知でしょうか?
この小説の主人公は知的な障害を持っており、外科手術の力によって知能を向上させました。
しかし、知能の向上により、彼が今まで仲良くしてくれていると思っていた人たちが、実は自分のことをバカにしていたということが分かるようになり、深く傷ついてしまうのです。
これはフィクションかつ極端な例ですがこれに近いことは現実でもあり得ることです。
それを私は『「アルジャーノンに花束を」現象』と考えます。
話を戻すと、今回和室界隈の配信者さんはファンの方たちに最初から「いじり」の側面が少なからずあったことを全く認識できていなかったのだと思います。
ファンの方へリプ返している時の感じからも、そのように見えました。
だからこそ、ファンの方たちが活発になるにつれ見えてきた『いじり』の側面が、
今まで本人が認識していた『自分のファン』の姿と大きく外れてしまっており、
裏切られたような、騙されたような気持ちになったのだろうと推測できます。
寂しさや恥ずかしさもあったかもしれません。
気持ちは少し分かります。
私の場合は不向きな仕事につき、その先で上司から今まで自覚のなかった自分の性格や欠点を指摘され、絶望的な気持ちになりました。
実際は不向きな仕事についてしまっただけで、人格が終わっていると決まったわけでもありません。
不向きな仕事をやる中での自分の働きぶりや振る舞いが、職場で求められている基準とズレていたんです。
実際、辞めた今では毎日気楽に暮らして、友達が離れていく等もないわけですから。
ただ自分の認識と事実に乖離があればあるほど受けるショックは大きいのです。
個人的にはこの件はどちらが悪とかは全然思っていませんし、これ以上掘り下げて考えるべきとも思えません。そこまでやってしまうとかえって『スベッてる』界隈をまた新しく生み出してしまう可能性もありますので、、
ただ、自分の見え方を理解できていない人が多くの人の目に触れる活動を続けていくのは簡単ではないということは言えます。
私はアルジャーノンの花束をの主人公のように、こうでありたい、ああなりたい と思える姿を目指し、努力することこそがやるべきことだと思っていました。
でも、今は
自分にできることをやったらいい。
ああなりたい!と思うことがあったとしてもそれをやることが自分にとって全てなわけないし。
と思えるようになってきました。
これから知らなかったことを一つずつ知って、
いろいろなことを考えて、
プリンセスなりの世界を構築していって欲しいものです。